
(写真を撮り忘れたので、角川書店のページより拝借)
「ビジネス」「お金」「仕事論」という気になるキーワードながら、「キッチンで読む」という力の抜けた感じが気になって、地元の図書館で借りました。
著者の一田憲子さんは、『暮らしのおへそ』シリーズの編集ディレクターをされている方。
失礼ながら、この本を読むまで知りませんでした。
11人の社長さんには、佐藤友子さん(北欧、暮らしの道具店 店長)、石村由起子さん(くるみの木 オーナー)をはじめに、僕は知らないけど、著名なお菓子研究家、アパレルのオーナーなど、興味深い人たちが並びます。タイトルに「ビジネス」とあるけれど難しい話は一切なく、どちらかというとそれぞれの社長の思いや大切にしている話が多いのかなという印象。
著者である私は本当に何も分からないのから……というスタンスで、読者が抱くだろう疑問を代表して臆面もなく質問しているし、社長からの返事を何度も反芻して、理解し、伝えようとする姿勢には好感が持てました。
文章も読みやすく、夜中にも関わらず一気に読んでしまいました。
“お楽しみという薬を一滴プラス”など、『暮らしのおへそ』的な表現ではあるけれど、所々はさまれる表現のうまさも、文書を書く身としては参考になるのでした。
この本では接客業をしている社長が多いから、それこそママさん作家や、起業したての方は楽しみながら、学びを得られるんじゃないかなと思います。
誰でも最初は何も知らないから始まる訳で、それを変にかっこつけてそのままにするのか、教えてください(もしくは自ら学ぶ)のかで差が出てくる。
一田さんは50歳を超えて、この本を通じてビジネスを学んだ。
いくつになっても、今さらですがをできる人は成長するのだなと。