
台風21号が近づく中、大雨にも負けず10名に参加いただき、
「活版印刷 x 3Dプリンター」というマニアックなワークショップをしてきました。
活版印刷機の向こうに3Dプリンターがある、不思議な感覚。
事の発端は、鴨江アートセンター副館長の青木さんから
「活版印刷と3Dプリンターを組み合わせて何かできないか」という相談。
こちらの記事でも書きましたが
一般的な紙は漉いた後、お化粧の塗装をしたり、凸凹や模様をつけるためにエンボスをかけたりしています。
例えば、D’CRAFTと言う紙を見るとイメージしやすいかもしれません。
今回、活版印刷と3Dプリンターを使ってそんなことをしたいなと思い、ワークショップの開催に至りました。
ワークショップの流れ
まずはワークショップの趣旨を説明した後、さっそく版づくりに入ります。
▼版づくり
3センチ四方の中に手描きでイラストや文字などを書いていきます。
大きさは人数と3Dプリンターの出力時間の関係で、余裕があればもっと大きなものも可能です。
できあがったものを取り込み、高さを与えて、3Dプリンターで出力。
▼活版の体験
版ができるまで時間があるので、その間に活版印刷の体験。
活字を拾って、好きなイラストを選んで、カードを作るというもの。
▼できあがった版で空押しする
3Dプリンターが一生懸命出力した版を使って、紙に空押ししていきます。
作業に一生懸命で、完成した紙の写真を撮るのを忘れました……すいません。
課題とこれから
活版印刷を触ってみたいという方がほとんどで、みなさん満足いただけたようです。
一方で、版が小さいため位置をずらして空押ししていく作業が難しかったという反省点も。
人数が半分ならもっと大きく、精度の高い版をつくれるので、そのあたりも調整が必要かと思います。
そうすれば、その場で描いたイラストを版にしてクリスマスカードを作ろうとか
もう少しポップなワークショップもできそう。
それでも、その場で版ができるスピード感、
仕上がりイメージを想像しながら活版印刷で紙をプリントするという行為は楽しい体験でした。
今回は3Dプリンターでしたが、切削機を使えばウッドブロックを作ることも可能。
そんな印刷を楽しむワークショップをまた開催したいと思います。
参加いただいたみなさん、ありがとうございました!