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中田島砂丘のアートイベント「椅子と惑星」 その2

2018年11月1日

アーティストだから伝えられること


これまでも中田島砂丘の現状を伝えるイベントやシンポジウムなどは行われていました。でも、「椅子と惑星」がそれらと大きく違うのは、アーティストが主体となってワークショップを行うという点。そこには防潮堤反対!というシュプレヒコールはなく、作品を通じたメッセージがあるだけです。ここがアーティストのすごいところ。

個人的な意見だけど、世の中のおかしいなを見つけ、それを形として提示できるスキルを持っているのがアーティスト。
(今はそれができる優秀なクリエイターも多いけど)。
そこに直裁的な答えはないけれど、見る人の心をざわつかせ、気付きを与えてくれるのです。

僕が広告の世界にいるから特に感じることだけど、アーティストの行為は、まるで良くできた広告や編集作業と同じだなと気づかれます。何かを売るのが目的ではなく、その商品や企業が世の中とどう向き合い、何を伝えようとしているかちゃんと伝わるような。

人間と自然の新しい関係性



彼らと何度か打ち合わせをし、防潮堤にも見学に行きました。アーティストのほとんどが防潮堤ができてからはほぼ初めての中田島砂丘でした。防潮堤ができて陸側の土地が草地化していること、防潮堤の上にかぶせる砂の中に、お皿やガラスといった昔のゴミが混じっていること、砂浜に礫がたくさん落ちていることを知りました。

どれもネガティブな側面だけど、18mある防潮堤からは太平洋と夕暮れで明かりが灯りはじめた街の夜景を見渡すことができました。それは防潮堤がなければ見えなかった景色(でも、昔の中田島砂丘には高さ18mクラスの砂丘はいくつかあったそうなので、それはそれで複雑な心境ですが…)。その時あるアーティストが言った言葉がとても印象的でした。

「自然と人工物のこれからの関係性って、こんな感じなのかもね」

どうしようもない自然災害が増える中、人間も生きるために必死な訳で、その手法は検討の余地があるけれど、人間と自然のどちらかに偏るのではなく、うまいバランスの取り方があるのではないか。そんな意味のことを言おうとしたのかなと受け取りました。


空には星が瞬き、茫漠とした砂丘が広がり、松林の向こうに見える街並みと天竜の山。自然と人工物の距離感は、まるでどこかの惑星にいるかのような不思議な感覚にとらわれました。昔の中田島砂丘に戻すことだけではなく、こんなところにも新しい中田島砂丘の価値は隠れているのかもしれないなと感じたのでした。アーティストの何気ない一言が、新しい視点をくれました。

別日、みんなが集まって、ロシアのSF映画『不思議惑星キン・ザ・ザ』を見たのでした。クー!
続きは、また後日。

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About

大杉晃弘(コピーライター)/1975年、静岡県浜松市生まれ。結婚情報誌、住宅情報誌の制作ディレクター/コピーライターとして、企業の販促活動をサポート。2011年「写真と、企み」設立後、2013年、浜松へUターン。編集的視点、事象の裏側にあるストーリーを大切に広告制作(企画、コピー、写真撮影)を行う。また、活版印刷工として、活版印刷やワークショップも実施。町の編集室&印刷工房をつくるため画策中。 詳細はこちら

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