
仕事だけでなく、畑で大活躍中のロビンちゃん(耕うん機)を譲ってもらったり、いろいろとお世話になっている、Select工房の社長であり、コンテナハウスの企画・施工・販売をする4xCの社長でもある佐野さんの名刺を活版で作らせてもらいました。
ガツンと凹まして欲しいとのことで、裏に響かない厚めのチップボールをチョイス。あらっぽく、手触り感のある紙です。印象的なロゴとヘラジカは、サインペインターとして活躍中の田辺竜太さんによるもの。細かなイラストですが、真鍮版にすることで再現性がよく、インクもしっかり乗って満足いく刷りになりました。真鍮版はものとしての存在感もよく、大きく作って看板やディスプレイにしても映えると思います。
今回は2種類を印刷。片方のロゴは透明インクのメジュームを使い、品良く仕上げています。空押しだけでは判別しにくいデザインでも、メジュームを使うことで見やすくなります。無色透明ですが、紙色に反応して濡れた感じの独特な味わいになっています。
チップボードは硬く、テキンのような手動の活版印刷機ではなかなか凹ませにくいのですが、家具職人の柏原さんの名刺を作った時に編み出した秘策で、今回もふっくらとした手ざわり感を出すことに成功。
ネット印刷と比べて安くない活版印刷の名刺ですが、渡した時のインパクトは大きく、まずもって捨てられることはないはず。こだわりある商品を扱う会社や、フリーのデザイナーといった自分を看板に仕事をしている人にとって、覚えてもらうことは大事で、活版名刺はその役割を果たしてくれると思います。
活版印刷 名刺
paper: チップボール(0.96mm)
print: 1c/1c 両面活版印刷(真鍮板)、2c/1c 両面活版印刷(真鍮板)
Color: 黒 or メジウム / 黒
illustration:田辺竜太
Design:キーウエストクリエイティブ
Client: 4xC