写真と、企み

  • PORTFOLIO
  • SERVICES
  • LETTERPRESS
  • Blog
  • Contact

『「無印良品の家」に会いに。』を読んで

2013年7月9日

先日、『「無印良品の家」に会いに。』が届いてから、ずいぶん間があいてしまいましたが
当選の条件であった、読書感想文なぞを書いてみようと思います。

DSC03105

まずもってこの本は、「家」というものが誰ものなのか、
そして、どーやって作っていくと心地よさげなのか
そんなことに気付かせてくれる本。

以前、無印良品が広告の中で
「これがいい」ではなくて、「これでいい」を大切にしていると話していた。
そして、高いレベルの「で」をめざし、商品開発をしていると。
この思想とも言える考えは、
使い手が主役であり、商品が前に出すぎない、という特徴に現れている。

日用品など、普段使いで僕もよくお世話になる無印良品。
特にこの「無印良品の家」は、いちばん無印らしさを伝えているのかもしれない。

スクリーンショット(2013-07-09 0.32.44)

この本は、もともとウェブで掲載されている「家に会いに。」をまとめた一冊。
(店頭のリーフレットは、その前半部分だけが載っている)
写真を大きく使い、ゆったりとしたレイアウトが
無印のような気取りすぎない、やさしい佇まいを生んでいる。
(紙触りも申し分ない!)

「木の家」「窓の家」「朝の家」と同じプラットフォームなのに
住まう人によって、家の雰囲気がずいぶん変わっているように見える。
小泉誠や松浦弥太郎をはじめとするゲストが住まい手と交わす
取材過ぎない他愛ないおしゃべりも、小気味いい。

住人の誰もが、相応のこだわりを持っているが、
決して無理しすぎてない感じが伝わってくるのは、無印の家を選んだ方だからなのか。

間取リストとしては、間取りが載っていなかったのが少し残念。

無印の家のような家は、おそらく工務店でも作れるはず。
ただ、無印的なスタイルを好む住まい手の気持ちを
あうんで分かってくれる工務店や建築家を探すのは、なかなか根気のいることなんだと思う。
それをうまくしてくれるのが、無印の家の強みなのかなと。

無印の家について声高に宣伝している訳でないこの本は
家を舞台にしたエッセイのようで、心地よく、少し凜とする読後感が残る良書。
しばらくは一軍本棚に置いておきます。

More from my site

  • 家族アルバムのお手本にしたくなる写真集『at home』家族アルバムのお手本にしたくなる写真集『at home』
  • 上田義彦の写真集『at Home』で気分を高める上田義彦の写真集『at Home』で気分を高める
  • 『「無印良品の家」に会いに。』が届く『「無印良品の家」に会いに。』が届く
  • えぇ仕事してはります。A-planの紙見本帳が素晴らしいという話えぇ仕事してはります。A-planの紙見本帳が素晴らしいという話
  • 雑貨市「ほしの市」でおすすめした本について雑貨市「ほしの市」でおすすめした本について

Share

Facebook Google+ Twitter Pinterest Email

RECEBTRY POSTS

  • ブログは「note」で更新中
  • 遠州織物のことが分かるPR冊子「遠州さんちー細幅のことー」を制作しました。
  • ライフスタイルを伝える『わたしの住まい みんなの暮らし』で取材
  • 遠州織物のことが分かるPR冊子「遠州さんちー染色整理加工のことー」を制作しました。
  • 『浜松デザインパートナーズ2020』販売しています。(追記あり)

アーカイブ

  • 2021年7月
  • 2021年4月
  • 2020年5月
  • 2020年4月
  • 2020年3月
  • 2020年2月
  • 2020年1月
  • 2019年10月
  • 2019年7月
  • 2019年6月
  • 2019年5月
  • 2019年4月
  • 2019年3月
  • 2019年2月
  • 2019年1月
  • 2018年11月
  • 2018年10月
  • 2018年9月
  • 2018年8月
  • 2018年5月
  • 2018年4月
  • 2018年3月
  • 2018年2月
  • 2018年1月
  • 2017年12月
  • 2017年11月
  • 2017年10月
  • 2017年9月
  • 2017年8月
  • 2017年7月
  • 2017年6月
  • 2017年5月
  • 2017年4月
  • 2017年3月
  • 2017年2月
  • 2017年1月
  • 2016年12月
  • 2016年11月
  • 2016年9月
  • 2016年8月
  • 2016年7月
  • 2016年6月
  • 2016年5月
  • 2016年4月
  • 2016年3月
  • 2016年2月
  • 2016年1月
  • 2015年12月
  • 2015年11月
  • 2015年10月
  • 2015年8月
  • 2015年7月
  • 2015年6月
  • 2015年5月
  • 2015年4月
  • 2015年3月
  • 2015年2月
  • 2015年1月
  • 2014年12月
  • 2014年11月
  • 2014年10月
  • 2014年9月
  • 2014年8月
  • 2014年7月
  • 2014年6月
  • 2014年5月
  • 2014年4月
  • 2013年11月
  • 2013年10月
  • 2013年7月
  • 2013年5月
  • 2013年4月

カテゴリー

  • DORP (7)
  • Instagram (89)
  • Works (44)
  • α7III (1)
  • ぼくの浜松案内 (12)
  • トレイル (1)
  • プロフィール (2)
  • 日々 (160)
  • 本 (9)
  • 活版印刷 (31)
  • 浜松活版工作室と、まちの編集室 (4)
  • 畑「風と土」 (3)
  • 編集的視点 (11)
  • 読書 (2)

Connect

  • Facebook
  • Flickr
  • Instagram
  • Twitter

About

大杉晃弘(コピーライター)/1975年、静岡県浜松市生まれ。結婚情報誌、住宅情報誌の制作ディレクター/コピーライターとして、企業の販促活動をサポート。2011年「写真と、企み」設立後、2013年、浜松へUターン。編集的視点、事象の裏側にあるストーリーを大切に広告制作(企画、コピー、写真撮影)を行う。また、活版印刷工として、活版印刷やワークショップも実施。町の編集室&印刷工房をつくるため画策中。 詳細はこちら

Copyright 2023 | Site design handcrafted by Station Seven